【エルデンリング】坩堝の騎士のおさらい【ちょっと考察】

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↑ゲーム考察チャンネルを始めました。記事をもとにエルデンリングの考察をやっています。

オデ、イエティ。今回は『エルデンリング』に登場するエネミー、坩堝の騎士についてのおさらいをするよ!

坩堝の騎士、好きですか? オデはエネミーとして戦うのは嫌いだけど坩堝の騎士が大好きです。今回はDLC発売前ということで坩堝の騎士の情報をまとめてみようと思います。

当記事ではエルデンリング本編のネタバレ(特に坩堝の騎士関係)があります! ご注意ください!

最初のエルデの王、ゴッドフレイに仕えた
16人の古い騎士たちの胴鎧
騎士オルドビスと、その部下たちのもの

原初の黄金樹、生命の坩堝の力を宿し
脈管がびっしりと浮き上がっている
(坩堝の斧鎧 Ver1.0.0テキスト)

最新Verのテキスト

……実は初期のテキストにあった「16人の」という部分が今のテキストでは消えているんです。

さらにDLCのトレイラーやプレイ映像には坩堝の騎士が使用する飛行技が実装される模様。これは間違いなくDLCでも坩堝の騎士が登場する……!! 16人しかいないという設定上の制限も消え失せ、坩堝の騎士が1000人登場してもおかしくない!?

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目次

坩堝の騎士とは?

坩堝の騎士は狭間の地の各地にて登場するエネミー。ネームドとしては筆頭騎士の「オルドビス」と「シルリア」の二人でその他は名前なし。斧飾りと大樹飾りの二種類が存在する。全体的に強力なエネミーという印象が強く、一度倒すと二度と湧かないのもあって特別なエネミーとして設定されていると思われる。

オルドビス、シルリアという名前は地球の地質時代の「オルドビス紀」「シルル紀」が由来か。

ゲーム内に登場する坩堝の騎士たち

嵐の封牢
ストームヴィル城 
ノクローンの四鐘楼
赤獅子城
シーフラの水道橋(2人)
アウレーザの英雄墓(オルドビスともう一人)
火山館(タニスのお付きの騎士)
王都ローデイル(2人)
根の底(シルリア)
ファルムアズラ(2人)
行き止まりの地下墓の霊喚びつむりが召喚する霊体(2人の霊体)

一応Ver1.0.0のテキスト通りゲーム内では合わせると16人の坩堝の騎士(うち2人は霊体)が登場するようになっている。

設定上、テキストに人数が表記されていたエネミーで言えばカーリア王家に仕えた騎士も同じ。しかしこちらのテキストは修正されていない。本編で登場するカーリア騎士はムーングラムくらいしかいないため設定上の人数を超える心配がないためだろう。逆に言えば坩堝の騎士の16人設定が消えたのは今後の登場の可能性があるためと考えられる。

坩堝の騎士は最初の王であるゴッドフレイに仕えていた騎士たち。エルデンリング本編より遠い昔の存在であり、ゴッドフレイが褪せ人になって追放されたことで各地に散っている。「坩堝の斧兜」などで見える斧のモチーフは彼らが仕えていたゴッドフレイの力の象徴が「」であることから。

【坩堝】
 種々のものが混合している状態や場所、または混合・融合させるもののたとえ。

坩堝には様々な意味があるが坩堝の騎士においての【坩堝】は様々なものが混じり合っているという意味で使われている。坩堝の祈祷などに記述されている通り狭間の地での生命はかつて混じり合っていた。その様子の事を指して【坩堝】と表現している。

戦闘中の坩堝の騎士たちは角や喉袋、羽や尾を実体化して武器として用いてくる。これらは坩堝の諸相と呼ばれ、坩堝の騎士に混じり合った様々な生命の力を利用した技となっている。この生命が混じり合うという要素を指して彼らは坩堝の騎士と呼ばれている。

坩堝の騎士はゴッドフレイが追放されたことで各地に散っていったと考えられるが、坩堝の騎士への周囲からの評価が変わっている点も彼らが集団で行動していないことと関係しているものと思われる。

坩堝の騎士が持つ坩堝の諸相はゴッドフレイの時代においては先祖返りとして神聖視されたが、文明が根付いてからは「穢れ」として扱われるようになった。他で言えば忌み子の角なども同様の先祖返りである。

これは文明が生まれ人々が秩序の下で生きる時代になったことで秩序と相反する要素として不必要だったからだろう。また先王であるゴッドフレイの時代を感じさせるものを排除したいという流れがあったからかもしれない。同様の立ち位置としてはゴッドフレイの時代にあった闘技場はラダゴンが王となった時代には廃止されている。

坩堝の騎士たちは各地に散っておりセリフもないためそれぞれの騎士が何を考え、その場所にいるのかは想像するしかない。坩堝の騎士の中で一番意思を感じさせるのは火山館のタニスの側近の騎士。彼はプレイヤーがタニスを殺害すると敵対NPCとして侵入してくる。それまでは坩堝の騎士としては唯一、プレイヤーと敵対しない。この事から彼がタニスの騎士としてタニスに忠誠を誓っていたのは間違いないだろう。

また背景を感じさせるのは赤獅子城(ラダーンフェスティバル終了後)の混種戦に途中から参戦してくる坩堝の騎士。生命の混じり合った要素を持ち虐げられている混種と坩堝の騎士は似た背景を持つ同類である。その同類を守るために参戦したと考えると坩堝の騎士たちにも自らと同類の境遇について思うところがあるのだと想像できる。

余談ではあるが大古竜がローデイルに襲来した後にツリーガードが竜のツリーガードに姿を変えたり(竜の要素を人体に取り込んだのかは不明)古竜の鱗とされるさざれ石を兵士が身に付けたりと、れっきとした理由があれば別の生命のモチーフを自らに纏っても良いとされている。要は言ったもの勝ちの世界である。

坩堝の諸相である喉袋(ブレス)、羽、尾などは竜の諸相だと言えるため、坩堝の騎士は排斥されて古竜信仰はオッケーというのは坩堝の騎士ファンとしては悔しい気持ちがややある。

坩堝の騎士はなぜ赤いのか?

坩堝の騎士は赤銅色で統一された独特の色の鎧を身にまとっているが、この赤色には由来がある。

オルドビスの大剣には「原初の黄金は、より生命に近く故に赤味を帯びていた」とある。この黄金というのはシルリアの樹槍に答えがあるように黄金樹のことだ。

原初の黄金樹はより生命に近く赤味を帯びていた。そして恵みの雫を滴らせており、黄金樹は豊穣の時代を齎した。しかし豊穣の時代は長くは続かず、恵みが尽きてしまったことで黄金樹は実益を生み出すことのないただの信仰の対象となった。

恵みの雫のタリスマンで杯に落ちる恵みの雫はタリスマン全体よりもさらに明確に濃い色で描かれている。これは金よりもさらに赤味を帯びているのがわかる。

実はゲームの最序盤、リムグレイブに登場するゴドリック兵たちが持っている「金装の大盾」は原初の黄金樹をイメージした意匠となっている。王都ローデイルの兵士たちの好むポピュラーな黄金樹信仰の意匠(いわゆる黄金色)とはかけ離れており、赤味を帯びていた原初の黄金樹の色を踏襲したデザインとなっている。

これはゴドリック兵を率いる君主である接ぎ木のゴドリック自身が力の時代であるゴッドフレイの時代を信仰しているため。ゴドリックは部屋に巨大なゴッドフレイの肖像画を飾り、ゴッドフレイの力の象徴である戦斧を好んでいる。

ゴドリックは現在の黄金樹信仰ではなく力が全てだった頃の時代への憧れがあるため、その思いは兵士の持つ盾にも表れている。

坩堝の樹鎧の背中を見ると黄金樹の中心に卵型のデザインが見られる。これは原初の黄金樹にしかない恵みの雫そのものであり、琥珀という古い宝石を模している。

ではなぜ原初の黄金樹は赤味のある黄金であり、その恵みはすぐに尽きてただの黄金になってしまったのか。

赤味の由来とは

赤味の由来を語るためには黄金樹の始まりについても語らなければいけない。ただそこについて大きく掘り下げると脱線してしまうためここではさらっと流すことにする。

伝説の祈祷であるエルデの流星には「黄金の流星」と「一匹の獣」が狭間の地にたどり着いたことで後のエルデンリングになったと書かれている。

この黄金の流星は隕石のこと。隕石であり、同時に種子でもある。この祈祷が見つかった場所は深き根の底という地下にある黄金樹の根本であり、そこに落下した種子が芽吹いて今の黄金樹になったのだと考えられる。一匹の獣というのはラスボスであるエルデの獣のこと。

黄金樹は狭間の地の地下にあった名も無き永遠の都の近くから地上へ向けて生えている。この都が滅びていることを考えると隕石の直撃を受け、そして死んだ命たちが黄金樹に吸われるという形で終わりを迎えたのだと考えられる。

あらゆる命は黄金樹の中に蓄えられ、生命の坩堝と化した。しばらくはその蓄えた生命が恵みとして分け与えられたが、有限であるためやがては尽きてしまった。

原初の黄金はより生命に近く故に赤味を帯びていた」というオルドビスの大剣の文言。この生命に近いから赤味を帯びている、というのはあらゆる生物の血肉を栄養としているということに他ならない。

黄金樹に溜め込んだ生命が尽きた後は新たなるシステムが構築された。それが黄金樹へと生命を還す「還樹」のこと。狭間の各地にある地下墓所では大きな根が張っており、そこに大量の死骸が積み上げられている。

…正しい死とは、すなわち、黄金樹に還ることなり 待ちなさい。根が貴方を呼ぶ、そのときまで…

序盤の地下墓所にいた霊体はこのように語っている。つまり現在掲げられている律における正しい死というのは黄金樹に還るという行為のこと。しかし黄金樹に還るのに失敗した命もたくさん存在する。死に生きるスケルトンたちやプレイヤーが味方として呼び出せる遺灰。エルデンリングが破壊されたことにより様々な歪みが発生し、還樹はほとんど機能していない。

ちなみに還樹と似たような仕組みとして壺人がある。小黄金樹の麓には壊れた壺人が転がっている。壺人は死体を自らの中に詰め込むという仕組みを持っているので、この壺人は小黄金樹へと栄養となる死体を運ぶ役割があるように見える。

誰がどういう意図で壺人を生み出したのかは明らかにされていないが、壺人の上部には黄金樹が掘られているので黄金樹が生まれた後に生み出されたのは確かなようである。

壺人たちは優れた戦士たちの血肉を自らの中に蓄え、それを小黄金樹へと届ける。このシステムを誰が構築したのかは明らかにされていないが、小黄金樹が成長しているのを見るに還樹よりも効果を出しているように見える。黄金樹が種子を飛ばし、各地に小黄金樹が育っていることからいつかはまた恵みがもたらされることもあるのかもしれない。

原初の黄金樹、生命の坩堝の力を宿し脈管がびっしりと浮き上がっている
(Ver1.0.0 坩堝の樹兜のテキスト)

坩堝の鎧は原初の黄金樹を意匠として盛り込んでいるがここで注目したいのは「脈管」という部分だ。黄金樹は植物として扱われるにも関わらず、坩堝の鎧においては脈管という生物の中を流れる器官をモチーフとしている。

この事からも黄金樹が生命をより生々しい形で吸い上げ栄養としていたことが分かる。人だけではなくあらゆる生命を諸共に栄養としたからこそ、原初の黄金樹は生命の坩堝と化した。

坩堝の赤味は生命の赤味。血肉からの色づきである証明だった。

原初の黄金樹が生命の坩堝である所以はエルデの獣の全身を見てもわかる。人はもちろんとして羽や鱗など様々な諸相が入り混じる姿はまさに原初の黄金樹にあった生命の根源だ。

この事から考えても坩堝の騎士が由緒正しい生命の系譜であることは明らかだ。時代の変遷と共に排斥されていった坩堝の騎士が、その実は黄金樹の本来の姿を正しく継承した存在だというのはある意味では皮肉なことである。

・坩堝の騎士はゴッドフレイに仕えた騎士たち
・赤味がかった黄金は原初の黄金樹の色
・黄金樹は生まれる過程であらゆる生命を取り込み、坩堝と化した

というわけで坩堝の騎士のおさらいでした。ざっくばらんなまとめですが、まとめる過程で坩堝の騎士のことをもっと好きになれたので良かったです。個人的には坩堝の騎士はもっとストーリーの本筋に関わってもいい(本編でゴッドフレイが復活したのに一人も出てこなかったのは違和感があった)し、もうちょっと意思をアピールしてもいいと思います。ノクローンとかで黄昏ている場合じゃないぞ!? もっと存在感出してこ!

DLCに坩堝の飛翔する戦技? も実装が確定しているし坩堝の騎士の新たなネームドキャラクターなどが登場すると嬉しいですね。では今回はこのくらいで。お疲れさまでした。

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